ニート、山中で迷子になる の巻
どーも、ニートです。
ニートは先日、地元周辺地域の観光として「球泉洞」という鍾乳洞へと行ってきました。
球泉洞とは九州最大の鍾乳洞であり、全国的にも有名な鍾乳洞の1つです。
ただ、そんな大きな鍾乳洞ですから、当然周囲が開発されているわけでもなく、とんでもなく山奥にあります。
ニートはまず、球泉洞に行くため球泉洞駅へと電車で向かいました。
当然、駅は無人駅。人など誰ひとり歩いてはいません。
まず、ここから球泉洞への徒歩での距離をiPhoneで確認します。
「徒歩で20分……。行けなくはないな」そう考えたニートは、てくてくと駅から橋を渡って球泉洞へと向かいます。
日本三大急流の1つ「球磨川」の雄大な流れを下に眺めながら大自然の中を1人てくてくと歩いていくニート。
駅前にはお店が二店ほどありましたが、こう人気のない道をひたすら歩いていくのって、お昼でもちょっと怖いです。
そして、いよいよ橋を渡り切り、ニートは人吉街道へと出ます。
「わー。車が誰もいない!」
「これで道の真ん中を歩けるね♪」なんて悠長なことは言っていられません。
何かがおかしいと思いながらも、ニートはずんずんと先へ進むのですが、進めど進めど車に出会わず。
そして、進んでいくうちに人も車も居ない理由が分かりました……。
通 行 止 め !
まさかの通行止めです……。
そりゃあ車も走りませんし、道端のど真ん中で黒猫もお昼寝を決め込みますよ……。
ちなみに、この猫よっぽど熟睡していたのか、ニートがそばに寄っても全く起きませんでした。
野生はどこにいったのやら……。
ただ、通行止めとはどういうことでしょうか?
ニートはマップを改めて確認します。
うん、来た道は間違っていない……。
ということは、ここの通行止めがGoogle Mapには反映されていないということです。勘弁してくださいよGoogleさん……。
ニートは人生で初めて他人を恨みました。
ここからUターンしてバイパスの方へと戻っていては、1時間ほどかかってしまいます。
「そんな事態は避けたい…」そう思ったニートはある秘策を思いつきます。
そう、皆さんお忘れでしたか?
ニートは大学院出身という高学歴ニートなのです。
一般人とは頭の作りが違うのです。
道が無いなら作ってしまえばいいのです。
つまりこうです。
そう、山の中を突っ切ればいいのです。
おあつらえ向きに階段まで用意されています。
これは神様が用意してくれた階段に違いありません。決して地元の人が山作業用に作ったものなどではありません。
そして、ニートは山の中を歩くこと30分。
この日ほどニートは自分を馬鹿だと思ったことはありません。
ど う し て こ う な っ た !
進めど進めど、岩と土と木。
なにこれ?いじめですか?
…はい、自業自得です。ニートの頭の作りが一般人と違うのは確かですが、明らかに悪い方でした。
というか、iPhoneが無ければニートは確実に遭難してました。
山中で遭難しても大丈夫。そうiPhoneならね。
電波エリアを着々と広げてくれていたSoftbankと孫社長に感謝です。
ちなみに、この時のニートは完全に観光のつもりだったので、足元はTimberlandのブーツに普通のオーバーオール、上着はシャツというアホ丸出しの恰好でした。
身の回りにTANUKIやSHIKA,SARUなど山の中の生物オールスターが現れ始め、「これはさすがにあかんな」と思ったニートはこころざし半ばにして大人しく下山。
球泉洞駅へと大人しくカムバックし、駅前の小さな商店へと到着します。
ニートのことを優しく看板ネコがお出迎え。
8月の日中という、熱中症になってもおかしくない中で登山をしてきたニートは、涼を求め店内でアイスを購入。
そして、お店のおばちゃんに「あの道って通行止めなんですね。歩いて行ったのは失敗でした」と笑いかけたら、おばちゃんから思わぬ返答。
「駅に球泉洞から送迎が来るって案内が無かったかい?」
え?ニート、そんなの見てないですよ。というか、ネットには情報すらなかったですよ?
頭が真っ白になったニートは、おばちゃんとの会話もそこそこに、駅へと向かいます。
そこにあったのは今までの疲れすら忘れさせる衝撃の文言。
なんだい、こりゃあ?
さすがにこの時ばかりはニートも視力2.0の自分の目を疑いました。
危うく全裸で球磨川ダイブするところでした。確実に身投げと勘違いされますね……。
その場から一歩も動けなくなったニートは、元来た方面に向かう電車が来るまでその場で立ち尽くしていました。球泉洞の中で写る笑顔の写真が憎たらしかった……。
これがこの夏ニートの最大の思い出になることは間違いないでしょう。
いえ、きっと今後も忘れることは無いと思います。
今回のことからニートが学ぶべき教訓は「下向いてiPhoneの画面ばっかり見てないで、現実にある目の前を見ろ」ということでしょう。