バイト・パートの価値―今、求められるバイトのスキルとは?―

日本経済新聞を読んでいたところ、興味深い見出しを見つけました。なんでもアルバイトやパートの時給が上昇し続けているそう。

 

アルバイト時給、一段と上昇

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新聞に掲載されていたグラフを見てみると、確かに時給は上昇し続けている様子。もちろん首都圏のデータだけなので、地方がどうなっているかは分かりませんが、興味深いデータです。

 

特に、事務職での伸びが大きいらしく、首都圏では平均時給が1000円を超えているそう。他にも、低賃金の代表格と言っても過言ではない飲食業界の時給も増加傾向にあるとのこと。

(詳細はリンク先を参照:http://www.nikkei.com/article/DGKKZO85920920Q5A420C1QM8000/)

 

「へえ、私の住んでいる名古屋なども少しは状況が良くなっていくのかな」と興味深く記事を読み進めていたところ、だんだんと雲行きが怪しい状況に。一部、内容を引用させていただきます。

 

事務職の仕事量が増え、時給を押し上げている。リクルートジョブズのまとめでは、事務職の平均時給は前年同月に比べて2.4%上昇した。首都圏では1000円を超えている。

 従来、事務職は人気が高いため、ほかの業種より時給が低めでも人が集まっていた。しかし4月を前に事務作業が増えたことに加え、「グローバル化で、受付職などに語学力を求めるため、高めの時給を設定している」(リクルートジョブズ)という。

 

飲食業界に関しても、要約すれば「バイトの数を雇う余裕が無いから、既存のバイトや新しく入るバイトを入念に教育し、1人あたりの生産性を高めていく方針」とのこと。

 

つまり、アルバイトやパートに対して「要求される仕事量が増え」、「求められる仕事能力が高まっている」ために全体の平均時給が上がっているようです。

 

単発求人も能力が求められる時代に

長期バイトだけでなく、私も日雇いバイトの求人や単発派遣の求人を見ていて、似たような案件を見たことがあります。

 

「外国人の方にアンケート調査を行っていただく業務です※英語必須」

「観光地での案内業務を担当して頂きます※英語を話せる方歓迎」

「お客様の誘導の仕事です※英語が話せる方は時給がアップします」

 

他にも、3年の事務経験必須、営業経験必須、飲食業務の経験必須といった単語はよく目にします。

 

バイトや正社員だけではなく、日雇いや単発の仕事にさえ英語のスキルや過去の職業経歴というものが求められる時代になったのだなと感じました。

 

もちろん、これらの案件はまだまだ一部のものであり、全ての業務で英語のスキルなどが求められるわけではありません。特に、ブルーカラーの単発労働や日々紹介に関しては、そういった過去の職業経験やスキルを求める案件はほとんど見かけたことがありません。

 

それに、私が現在住んでいる名古屋もあくまで都会なので、田舎の方では、英語のスキルが必須あるいは重要視されるという程でもないかもしれません(実情は分かりませんが)。

 

とはいえ、一時期は一発逆転のスキルのようにも言われていた英語のスキルがここまで身近なものになっていたり、過去の職業経験が単発の業務に求められるようになっているのを見ると、自分の身を省みてしまいます。

 

「たとえバイトであろうとも、自分には何か他者に求められるスキルや能力があるだろうか」

 

ホコリをかぶって部屋の隅に置かれている『TOEICの文法TEST』の本を見て、ふとそんなことを思うのでした。

 

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