都会よりも、やっぱり田舎に住みたい理由

帰省中に暇を持て余していたので、久しぶりに地元の田舎をぶらっと散歩してきました。まずは近所の無人駅から電車に乗り、地元の中心駅へと出発。1時間に1本しかない電車ですから、これを逃すと大変なことになります。

 

「私頑張って走ってますよ!」というアピールをしながら走っていけば、2,30秒ぐらいは待ってはくれますが、他に乗客がいた場合、なかなかキツイ目を向けられます。ああいう時の視線の威圧感って恐ろしい。

 

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ちなみに無人駅には3タイプあって、完全に自己申告制のものと、バスのように整理券が発行されるもの、電車に乗ると車掌さんが来るのでそこで乗った駅を申告するものがあります。

 

私の実家の電車は、整理券が発行されるタイプです。駅の半分ぐらいが無人駅のような地元では、乗る時に整理券を取って、降りる時に駅長さんや車掌さんから言われたお金を払うことも珍しくありません。

 

都会に初めて行った時、切符の買い方というか路線図の見方が分からず困惑したのは、いまだに都会の人には分かってもらえない感覚です。田舎もんと都会の常識が違い過ぎて泣けます。

 

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そう言えば、電車でそれなりに全国を回っていますが、電車を降りると線路を渡ってホームに向かう駅ってそんなに多くないですよね。まあ、人通りの多い駅でこんなアクティブなことをやっていたら、危なくて仕方ないとは思いますけど。

 

今回の目的地は整体。パソコン作業とニコニコ動画の視聴で疲れた身体を癒しに、田舎のおばあちゃんたちが愛用している市内の整体「深田針灸治療室」へと向かいます。

 

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治療室って名前がすでになんか良い。治療院じゃなくて治療室。分かりますかね、この微妙な違い。分からないですよね、ごめんなさい。

 

さっそく中に入ると、薬品の匂い……なんてものはありません。治療室と言ってもあくまで針治療や整体をするだけですからね。でも、なんかこう、よく分からない機械が部屋のあちこちに置かれている感じが男の子心にグッとくる。私も部屋の中によく分からない機械を置きたくなる欲求を抑え、先生にご挨拶。

 

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治療院のおじいさん先生に、どんな症状があるのかを伝えます。私の症状はと言えば、頑固な肩こりです。その硬さと言えばダイヤモンドに匹敵するぐらい。

 

いや、言い過ぎました。別に私の肩は永遠の輝きなぞ放っておりませんし砕けないわけでもありません。ただ、低反発まくらというよりは猛反発まくらと言ってもいいほどすごい反発力。この気持ち、分かりませんか?私も分かりませんが、そのぐらい肩がこっているということです。

 

私の症状を聞いた先生は、私を早速診療台へと乗せ、電気治療機を装着。じんわりと温かい機械から、指先がピリピリとするような電気が送られます。

 

それを30分ほど続けてから、針、マッサージ器、温熱器のフルコース。全体で1時間のサービスを受けて合計2500円です。なんだか身体が軽くなった気がします。財布の中身が減ったからではありませんよ。肩が普段より回るようになった気がするのです。

 

それから、治療院を出てぶらぶらと散歩をしていると、どうやら地域のお祭りをやっている様子。ふと立ち寄ってみると、かき氷が売っていました。

 

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ミルクかけサービスでお値段200円!これはもう買うしかありません。さっそくイチゴのかき氷を1つオーダーし、ミルクをたっぷりかけてもらいます。

 

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うん、懐かしい化学っぽい甘み。私からは見えないけれど、たぶん舌は真っ赤になっているんだろうな。

 

にしても、田舎のサービスって安いですよね。整体なんかさっきのフルコースを都会で受けようと思うと、諭吉さんが平気で飛んでいくかもしれません。諭吉さんって田舎にいる時は身持ちが固いのに、都会に行くと急に尻軽になる気がします。

 

私の財布からよそ様の財布へといった感じ。どうして私の財布には戻ってこないんでしょうね。お札密度の低いゆとりある空間造りなのに、どうしてでしょうね。野口さんに囲まれているのがそんなに辛いのでしょうか。

 

話を戻して、田舎価格と言えば、地元の個人居酒屋だと飲み放題は1200円から、スナックだと2000円からで飲むことができます。地元が酒どころとはいえ、ありがた過ぎるお値段設定。値段と言えば、地元のラーメンは4,500円あれば大概のところで食べられるのに、都会に行ったら800円前後が当たり前の高級食だったので驚きました。

 

もちろん値段だけではなくサービスの質やらなんやらも大事なのは分かります。ですが、都会にいると無尽蔵に使っていたお金も、田舎に来るとその消費量自体が減るのですよね。相変わらず諭吉さんもいないですし、別に財布の中身が変わったわけじゃないんですが。消費するモノが少なければ、自然と消費欲自体も減るのかもしれません。

 

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もちろん、田舎にはそもそも高給を取れるような仕事が少なく、収入自体が少ないのも確かです。都会のように、その日暮らしをしたいからと言って日雇いバイトをやるような環境もありませんし、日雇いや単発でのお仕事があったとしてもせいぜい1日7000円前後です。今のように、気軽にブラブラその日だけ働きたいということは難しくなります。

 

ただ、逆に言えばそういった収入の問題さえクリアできれば、余裕を持って田舎に住めるということでもあります。人によっては田舎の刺激の薄さが退屈さに繋がるのかもしれませんが、私は少なくともこういったささやかな生活を毎日送ることに幸せを感じるタイプです。

 

将来的に、どんな場所でどんな暮らしをするかは分かりませんが、地元に帰ってダラッと暮らすのも悪くはないのかなと感じた一日でした。……暇人って言わないでくださいね。