田舎の父親が東京に来たので案内がてら東京観光 ―浅草編―

田舎の父親から「今度の休みに東京に行くけれど、お前も名古屋から出てこないか」という連絡がきました。正直なところ、私は東京にあまりいい思い出がありません。

 

別に東京が悪いわけではなくて、東京に行くときには学会だったり仕事だったりと、あまり良いタイミングで訪れていないせい。あとは人混みが苦手なのも理由です。人混みに入ると気分が悪くなる敏感ボーイな私としては地味にこたえるのです。

 

とはいえ、せっかくなのだから一度ぐらいはちゃんと東京観光をしたいと思い、ぶらっと新幹線を使って東京へと向かいました。

 

f:id:nyarumeku:20150721034654j:plain

f:id:nyarumeku:20150721030604j:plain

 

別に、父が東京へ行くからといって私まで行く必要はなかったのですけどね。でも、父は名古屋に私に会いに来た時点で、初めてICカードという存在を知ったようなレベルの田舎人なので、さすがに不安になり私も東京まで駆けつけたのです。

 

東京で久しぶりに会った父からはドヤ顔でsuicaを見せつけられました。いや、今はmanacaでも全国で使えるんだけどね……。こないだmanacaは買ってあげたよね……。ICカードが全国で共通になったことは、都会で生活していなければ無縁の情報だったようです。

 

東京駅での再会のあいさつをすませ、最初に訪れたのは修学旅行の定番旅行地の一つでもある「浅草」。父が言うには、テレビで見ていてもっとも訪れたかった場所なのだとか。 私にとっては『こち亀』の地です。

 

f:id:nyarumeku:20150721030742j:plain

f:id:nyarumeku:20150721030757j:plain

 

確かに、九州の田舎の人間からすれば、東京ってあくまでテレビや漫画で見る世界なのですよね。ただ、やっぱりテレビで見るのと現地で行ってみるのでは大違い。なにより、とにかく人が多い。

 

雷門周辺は雑多な下町的雰囲気なのかと思いきや、駅から歩いていく通りは意外と賑やか。父曰く、「外国人が多いね」とのこと。浅草に対する感想じゃないよね、それ。

 

f:id:nyarumeku:20150721030935j:plain

 

まあ、田舎の人間が外国人を見る機会なんてほとんどありませんから、仕方ないですかね。ウチの父は50年以上地元を離れたことのない生粋の田舎人なので、そんな感想を抱くのも無理はありません。

 

そんな溢れんばかりの外国人たちを横目に、まずは雷門を抜け浅草寺へ。舗装された道路の両脇には、着物や日本語Tシャツなど外国人向けの商品がいっぱい。人形焼などもありますが、やっぱり外国の観光客へ向けたお土産が目立ちます。

 

日本っぽさがアピールされ過ぎて、ある意味日本っぽくない印象。不思議な空間です。そんな通りを抜けて浅草寺へ。

 

f:id:nyarumeku:20150721031546j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031609j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031001j:plain

f:id:nyarumeku:20150722155229j:plain

 

でかい。そして朱塗りや金色が美しい。お寺に使う表現としては正しいのかはわかりませんが、豪華絢爛といった印象。父の感想も「大きいねぇ……」とのこと。語彙力に欠ける表現ですが、楽しんではいた様子。

 

そんな浅草寺を抜けると、浅草花やしきなどがある花やしき通り。「さすがに男2人で遊園地はないよなあ」という話になり、花やしきは表から撮影するのみ。外から覗くかぎりは案の定というか、家族連れや女の子の友達同士がほとんどで、男性のみのグループはいませんでしたね。

 

f:id:nyarumeku:20150721031047j:plain

 

そんな通りを歩いていると、多くの人が並んでいるお店を発見。なんのお店か時になって覗いてみれば、そこにはメロンパンがたくさん並んでいます。朝食を食べていなかったこともあり、せっかくなのでお一つ購入。

 

f:id:nyarumeku:20150721031124j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031147j:plain

 

普通のメロンパンとは違って、クッキー生地の部分はパンの外側にポコポコと付けられています。カリカリしておいしいクッキー部分と、中はふんわりとした柔らかいパン。手で割ろうとすると潰れてしまうぐらい柔らかい生地です。確かに美味しいですね。

 

とはいえ、パン1つを男2人で分け合っても足りません。腹を満たすために、今度はお食事処を探しにまた浅草寺方面へと戻ると、よさそうなお店を見かけました。お店の名は「今半」さん。

 

店の前に座っていると「今半だ」「今半じゃん」という通行人の声が聞こえてきたので、有名店なのかもしれません。中に入ると、和装の店員さんにお出迎えされて席へと案内されました。

 

f:id:nyarumeku:20150721031252j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031309j:plain

 

メニューはだいたい2000円から6000円といったところ。ランチでこれなら、まあまあ良いお店なのかもしれません。旅行中のごはん代はできるだけケチらないという我が家の家訓にのっとり、今回は4000円のロースすき焼きを2人分オーダー。

 

f:id:nyarumeku:20150721031324j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031345j:plain

f:id:nyarumeku:20150721031415j:plain

 

こちらのすき焼きは、割下で煮込むというよりは半分"焼く"に近い形。これが関東スタイルなのでしょうか。まずは店員さんが一枚だけ目の前で焼いて卵に入れて渡してくれます。

 

近江牛を食べたのは初めてなのですが、とろけるというよりホロホロとほどけるお肉。卵の味も濃厚で、少し濃いめの割下によく合います。一方、お吸い物は控えめの味付けで、濃いめのすき焼きの合間にホッと一息つけるお味。うん、美味しいですね。

 

ごちそうさまでした。

 

そんなこんなで浅草ぶらり旅は終了。さすがに男2人で人力車は私たちにとっても人力車を動かす人にとってもキツイので、今回は徒歩で十分。男2人が人力車に乗っている絵づらなんて誰も得しません。こんな時は自分が美少女だったらと悔しく思います。

 

さてさて、浅草を観光したといってもまだ時間はお昼。父親に次に行きたいポイントは?と聞いてみると、アメ横だそう。なるほど、私も聞いたことはありますが、まだいったことはありません。とりあえず現地に向かうとしましょうか。