修学旅行以来の奈良の旅。大人になって見直す奈良公園の観光地巡り

修学旅行の定番と言えば、東京・京都・奈良・長野・北海道・沖縄辺りがメジャーどころ。他の地域の人はどうか知りませんが、九州の田舎の公立出身の私にとっては京都や奈良が定番どころでした。海外への修学旅行なんてもう意味が分からないレベル。

 

ただ、東京や京都はともかく、長野や奈良って旅行好きでもなければ意外と行く機会もないんですよね。乏しい記憶力のせいもあって「修学旅行で行ったことはあるけど、バスで回ったし、観光なんて興味はなかったしでほとんど覚えてない」なんてことが平気で起こります。

 

それはもったいないですし、久々に思い出の地でも観光しようかと、奈良公園周辺をぐるりと巡ってきました。

 

京都から電車に揺られて数十分。近鉄でアクセスすればいいものをわざわざJRからタクシーを乗り継いでやってきました奈良公園の入り口「興福寺」。休日ということもあって多くのお客さんで賑わっています。

 

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それにしても興福寺って撮影禁止なんですね。「お静かに」といった看板を持ったオジサマたちが寺社内を歩き回っていたりと、厳かというよりは厳格といった雰囲気の場所。

 

五重塔もどこかピシッとしたたたずまいに感じられ、寺社の外のにぎやかさとは違った空気が漂っています。

 

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そんな厳格な寺社のふもとでは、木陰で奈良名物の鹿君が暑さから逃れるようにくつろいでしました。君はのんびりとしているね。足元の鹿せんべいぐらい片したらどうだい?

 

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鹿は自由気ままなものです。野生生物ですものね。

 

そして、興福寺を見終わったあとは奈良公園内を歩いて次の目的地である「春日大社」を目指しました。それにしても、奈良公園内は広い。徒歩での観光は結構しんどいです。お金があったら一日タクシーを貸し切りたいぐらいにはしんどい。

 

お腹も減ってきましたし、休憩がてら興福寺と春日大社の間にあるお茶どころへと入店しました。昔ながらの雰囲気漂う和風建築のお店です。

 

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木漏れ日が輝く涼しげな雰囲気が良いですね。若干暗いですが。

 

休憩までやってしまいましたし、昼ごはんもここで済ませてしまいましょう。どうせなら“それっぽいもの”を、ということでゴマ豆腐、奈良漬、きつねうどん、柿の葉寿司のセットをオーダーしました。

 

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お出汁をたっぷり吸いこんだお揚げの美味しさは言うまでもなく、酸味の薄目なさっぱりとした柿の葉寿司と奈良漬の相性が良いですね。こういった素朴なメニューだとゴマ豆腐もジューシーに感じられて美味しいです。

 

疲れていたのでガッツリとした食事よりは、こういう身に染みるような食事がとても美味しく感じられました。ごちそうさまでした。

 

お腹もいっぱいになったことですし、春日大社を目指して歩くこと10分ほど。ようやく目的地が見えてきました。

 

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こちらは興福寺と違って、ワイワイガヤガヤといった表現の似合うほど活気のある場所。長い参道を通っている間にたくさんの観光客とすれ違っていきます。

 

そんな中、とある外国人観光客が手に持っていたコンビニのパンをムシャムシャと食べられていました。ああ、ビニール袋が見るも無残な姿に……。奈良公園の鹿はあくまで野生生物なので凶暴です。

 

なぜか神社そのものより鹿のイメージのほうが強く残ってしまった春日大社ですが、参道を少し外れれば表通りとは違った静けさがあり、とても落ち着ける空間でした。木が倒れてできた自然の鳥居などは、神社そのもの以上に感動したかもしれません。

 

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そんな春日大社を抜けて東大寺へと歩いていくと、その途中にはたくさんの土産物屋さんが。人も多いですが、同じぐらいに鹿も多く、そこら中に糞が転がっています。というか臭い。靴の裏がどうなっているかを確認したくないレベルで辺りが臭い。

 

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そんな人間の気持ちも知らず、彼らは水場に集まってリフレッシュ中。良いご身分です。

 

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良くも悪くも外国人や子どもウケする鹿ゾーンを抜けた先にあるのは、修学旅行でも大変お世話になった東大寺。奈良のメインスポットと言えばここでしょう。

 

金剛力士像にあいさつしつつ、国内最大の山門を抜けていきます。

 

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それにしても、晴天のもとで見る東大寺はなんというか荘厳さがありますね。絢爛豪華というわけではありませんが、それでもその大きさには圧倒されます。

 

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そしてその入口でドンと出迎えてくれるのは大仏様。学生時代の修学旅行ではただひたすら「でかい!すごい!」という感想しか出てきませんでしたが、今も大して変わりません。やはりその大きさには驚かされます。インパクト抜群。

 

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うん、私って大して学生時代から成長してないなと改めて実感しました。もうちょっと歴史のお勉強をしてから見ればまた感想も違うのかもしれませんが、あの時と感じることはほとんど変わりません。

 

まあ、良く言えば子どものころの無邪気なままの感性を持っていると言えるのかもしれませんが、悪く言えば年相応の成長をしていないということなのでしょう。というかきっと後者だと思います。

 

それに比べて身体だけは大きく成長してしまいました。ご利益のあると言われる柱くぐりも今ではできません。昔は穴をくぐってキャッキャと騒いでいたのが思い出されます。

 

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というか人多すぎません? さすがに並び過ぎじゃないですかね? 100人近い人が並んでいるんですけど……。

 

たぶん、私が子どものころにあんな行列ができていたら、絶対くぐることはなかったでしょうね。子どものころにくぐっておいて良かったと心から思えました。

 

今回は時間の制限もあって正倉院までは行けませんでしたが、久しぶりの奈良も楽しかったです。修学旅行で皆とワイワイ眺めた昔とは違った静かな旅でしたが、同じような風景でも身長も心の様子も変わった今となって見直してみれば色々と感じるところもあったようです。

 

また、自分がオジサンと呼ばれるぐらいの年齢になった時に訪れてみたいですね。ただ、その時は歩いて奈良公園巡りをするのはちょっと避けたいかな……。

 

さすがに少し疲れましたが、昔の自分の足跡を巡るようで良い旅でした。