柳川市のお堀観光ができなかったので、「若松屋」で名物のうなぎを堪能してきました
柳の木と言えば、幽霊の背後に書かれていることもあり、一部には不吉な木として伝えられているようです。特に、庭に植えるにはタブーの木として知られており、私の実家の庭でも小さい頃に大きな柳の木が伐り倒されていたのを覚えています。
そんな個人で抱えるにはやっかいな柳の木ですが、むしろそれが観光名所になっている土地があります。その地とは、福岡県の南部にある柳川市です。
文字通り、柳と川で有名であり、名前の由来にもなっている柳川市。こちらでは、お堀の両側を延々と伸び続ける柳の木や町並みを眺めながら川下りをするのが観光名物になっています。
ちなみに、私はドジョウを使った「柳川鍋」って柳川市発祥だから柳川鍋だと思っていたのですが、どちらかというと俗説のようで、柳川というお店が出したから柳川鍋という説が有力らしいですね。
柳川市内を散策していると「柳川鍋」という文字をけっこう見かけるので、「ほー、さすが発祥の地」などと思っていたのですが、盛大な勘違いでした。いや、あれは勘違いしますって。
そんな柳川ですが、今回はざんざんぶりの雨で川下りもできなかったので、柳川名物を食べて帰ることにしました。もちろん、柳川鍋じゃありません。
こちらの名物はウナギ。市内だけでウナギのお店が数十件もあり、数百年以上経営しているお店がゴロゴロとあります。そんなウナギ食が伝統の柳川で今回訪れたのは「若松屋」さん。
地元の人のみならず、観光客にも有名なウナギ専門店です。
店内には、浴衣の男女やハイソな服を着た男女、ピシッとスーツを決めたおじいさんなど、なんだかお金の匂いのするお客さんがいっぱい。ある意味、ウナギの匂いよりも敏感に感じ取れます。
「これが格差か」と嘆きつつ、せっかくなので川下りに使うはずだった所持金までウナギ代にぶっこむことに。頼んだのは「上うなぎ蒸し(2625円)」。天然ウナギがたっぷり5枚入ったぜいたくご飯です。
「こんなだからお金がたまらないんだ」と言われても、今は周りの空気に負けないようにぜいたくするのです。いただきます。
かば焼きではなく、せいろ蒸しなので、ウナギはふっくらとしておりアツアツのご飯との相性も抜群。立ち上る湯気がすごく、香りがブワッと広がります。
味付けは九州らしく、少し甘目の醤油ダレ。うなぎのダシがふっくらご飯にもしみこんでいて美味しいです。
ぜいたくをしたので、ウナギを少しずつつまんでご飯を大量にいただくなんてこともしなくてもいいのです。贅沢に、一口につき一枚単位で味わっていきます。
それにしてもこちらのご飯の量はけっこう多い。かば焼きのお客さんのお椀は普通盛りなので、せいろ蒸しが特に多いのかもしれません。質・量ともに満足できる一品。
さすがは昔ながらの老舗で、評判のお店。美味しかったです。ごちそうさまでした。
ちなみに、柳川周辺のお堀は江戸時代の城下町のような和風建築の建物が連なっており散策も楽しめますが、お堀周辺は一方通行かつ駐車場が無いので、車は少し遠くにとめなければなりません。
下手をすると、お堀周辺をぐるぐる回り続けなければならなくなってしまうので、車でお立ち寄りの際はご注意を。
柳川に行かれた際は観光だけでなく、名物のうなぎも味わってみてはいかがでしょうか。きっと後悔することはないと思いますよ。
以下に「若松屋」さんの情報を記載しておきます。